部下の「あなたのキツい言い方がやる気を削ぐ」から考える
最近の在宅勤務の流れで、
「社内コミュニケーションの難しさ」
という”あるある問題”に向き合っております。
今日はコミュニケーションの難しさについて
私自身の体験と経験から、学びと気付きを
皆さまにご共有させていただければと思います。
■コミュニケーションとは、実に難しいものです。
というのも、
"「こうありたい」「こうしているつもり」というコミュニケーションのあり方"
と、
"実際は「こうしている」というコミュニケーションのあり方”
の間に、大きな隔たりがあるからでしょう。
■先日金曜日、部下との会話で
気づいた事がありました。
「人には意志力など存在しない」
(=緩くなると、とことん緩んでいく)
と思っているので、
在宅勤務でも、ある程度の規律を持たねば!と
ルールを作っております
■かつ、今のような在宅勤務だからこそ規律を持ち、
月曜日の朝は、
「今週の計画/目標についての宣言」
をし、そして金曜日は、
「一週間の振り返り」をする。
金曜日の振り返りアジェンダは、
1,今週の目標/計画の進捗
2,学んだこと、うまくいったこと・その原因、改善・TRYすること
3, 来週の計画
4, その他共有事項・相談事項
をエクセルシートに埋めて報告する。
などやっております。
そのことについて、部下と雑談してたのですが
「たまに言うきつい一言で、やる気がなくなる事があります」
と私に対しての指摘、、、(結構舐められてる笑)
■このことを考えながら、
ある話を思い出していました。
それは、世界250万部のベストセラーの解説本
『学習する組織 入門』にかかれていたある一節。
それは、まさしく人が
”「言っていること」と「やっていること」の違い”
を繰り返してしまう、分析と解説です。
(以下、引用です)
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私たちが頭の中で考える自分自身の目標や価値観や行動の理想は、
きれいにまとまっていても実際の行動はそのとおりになっていないことがしばしばです。
たとえば「私は人に親切だ」と言っていながら、
実際のたたずまいが人を寄せ付けない雰囲気だったり、
相談事をもちかけにくい行動や言動をとっていたりしたら、
周囲の人はその人を親切だとは思いません。
このとき、私たちが頭の中で信じている価値観や規範のことを「信奉理論」と呼び、
その反対に実際に自分が取っている胎動や行動の規範のことを「使用理論」と呼びます。
使用理論は、他の人たちからは簡単に観察することができますが、
自分自身では観察することが極めて難しいものです。
とりわけ、自分の信奉理論と使用理論が異なる場合は、
自分の使用理論は盲点に隠れてしまいます。
(※引用:小田理一郎.『学習する組織入門』.英知出版,2017,199p)
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という話。
つまり、
”「言っていること」で、
自分がそうだと表面上信じている”つもり”でも、
実際「やっていること」が全然違う、
ということは大いにある”
ものであり、
”実際は、やっていることのほうが、
その人の信念を表しているもの”
ということ。
■そして、実はこれは、大変難しい、
勇気が必要な「挑戦」でもあると思います。
それは、「これまでと違う自分を選ぶ勇気が必要だから」、でしょう。
実は、上記の話は、
今回わざわざ言われなくとも、
自分でも気が付いていることでした。
ただ、これまでの自分が
「厳しく追求する・される」
「自分を追い込む」
という選択を選び、
そして自分自身で成果を出してきたという“経験”、があったからこそ、
それに頼りたい、それが正解だという『使用理論』の背景があったからです。
■ただ、先述の
言っていることの『信奉理論』と
やっていることの『使用理論』を、
深く一致させないと相手には伝わらないし、
もし一致させる事を願うのであれば、
【これまで自分が信じてきたことを手放して、
新しい旅路、道筋を選択する覚悟と勇気を持つこと】
という簡単なようでいて、
勇気がいる挑戦が必要であると感じたのでした。
■本当に言行一致で、
人にも伝わるメッセージを伝えるためには、
1,自分の「言っていること」と「やっていること」が一致しているか、
自分の内側を見つめる勇気を持つ
こと、そして
2,言っていること(=そうありたい『信奉理論』)に近づけるために、
これまでの自分のあり方を手放し、行動する勇気
が必要、ということになるのでしょう。
それは一朝一夕で、
ある瞬間からできるものではないし、
自分のプライドや自尊心を手放す、
ある種、自分のスクラップ&ビルドになるかもしれません。
繰り返しの内的葛藤と試行錯誤を繰り返し
少しずつ「新たな自分」を手に入れていく
長い旅路ともいえるかもしれません。
【あなたのキツい言い方がやる気を削ぎます】
という言葉ら考えてみた、の巻でした。
皆さまの中にある、
「言っていること」と「やっていること」が一致していないこと、
その背景には、どのような思いがありますでしょうか?
考えてみると、一つ、気付きがあろうかと思います